10月13日(火)
「よし、今日から健康第一だ!」
朝、鏡の前でお腹をポンとたたいたアラカンマン。最近は座っている時間が長い。運動不足も気になるし、秋の空気も気持ちよさそうだ。
「まずは散歩だな。無理は禁物。今日は30分歩こう!」
そう決めて、意気揚々と家を出た。
ところが、歩き始めて10分。いつもは自転車で通り過ぎる道に、小さな公園があることに気づいた。
「おや、こんなところに公園があったのか」
木々は少しずつ色づき、ベンチでは気持ちよさそうに日なたぼっこをしている人がいる。風が吹くと、落ち葉がカサカサと音を立てた。
「いいもんだなあ。遠くへ行かなくても、秋は近くにあるんだな」
すっかり気分がよくなったアラカンマン。さらに歩いていると、今度は甘い香りが漂ってきた。
その正体は、昔ながらの団子屋さんだった。
「散歩の途中に団子屋か……。これは困った。実に困ったぞ」
誰に言い訳するでもなく、店先の看板をじっと見つめる。
みたらし団子、あんこ団子、草団子。
「いやいや、今日は健康のために歩いているんだ。ここで寄り道したら意味がない!」
そう言って通り過ぎようとした、その瞬間。
店のおばちゃんがニッコリ笑った。
「お兄さん、焼きたてだよ!」
……アラカンマン、あえなく陥落。
帰宅したアラカンマンは、少し誇らしげに歩数計を確認した。
「おお、けっこう歩いたじゃないか!」
そして、団子の串を見つめて一言。
「今日の散歩は成功だ。団子は……まあ、予定外の栄養補給ということで」
誰も聞いていないのに、なぜか言い訳だけは一人前だった。
アラカンマンのひとこと
健康づくりは、最初から頑張りすぎなくてもいい。近所を歩く、階段を使う、少し遠回りする。そんな小さな積み重ねも立派な一歩だ。
ただし、散歩の目的地を団子屋に設定するのは、ほどほどに。
さて、明日はどんな発見があるだろう?


