9月1日は防災の日だ。関東大震災から103年だ。
――俺の防災リュックには、なぜガスマスクが入っているのか
9月1日。
今日は、
防災の日。
毎年この日になると、
「防災用品を確認しましょう」
「非常食を点検しましょう」
「避難場所を確認しましょう」
なんて話になる。
はいはい。
分かっております。
……分かってはいるんだが。
普段、防災リュックなんて、
なかなか開けない。
「ちゃんと準備してあるから大丈夫!」
と言いながら、
最後に確認したのがいつだったか、
思い出せない。
これが一番危ない(笑)。
【起】最近の雨は、昔の雨じゃない
しかし最近、
ニュースを見ていると、
「ちょっと待てよ」
と思うことが多い。
昔だったら、
「今日はよく降るねぇ」
なんて言っていた雨が、
今では、
「命を守る行動を!」
である。
川があふれる。
道路が川になる。
地下に水が流れ込む。
山では土砂が崩れる。
世界を見れば、
大規模な洪水や土石流のニュースも飛び込んでくる。
「雨だから大丈夫」
なんて、
もう簡単には言えない時代になった。
俺たちが子供の頃の雨と、
最近の雨は、
どうも様子が違う。
雨が降ると、
昔は傘を探した。
今は、
避難情報を確認する。
時代は変わったなぁ。
【承】忘れられない、あの日の地震
そして、
防災といえば、
やはり忘れることができない。
阪神・淡路大震災。
そして、
東日本大震災。
テレビに映る、
信じられない光景。
津波。
壊れた街。
止まった電気。
止まった交通。
「あんなことが、本当に日本で起きるのか」
そう思った。
俺たちは、
災害というものを、
どこかで、
「まさか自分のところには来ないだろう」
と思っている。
でも、
阪神があった。
東北があった。
熊本もあった。
能登もあった。
そして、
毎年のように、
大雨や台風による災害が起きている。
「まさか」は、
どうも、
日本中を歩き回っているらしい。
困った客である。
【転】そしてアラカンマンは、富士山を忘れていない
さて。
東日本大震災の頃から、
アラカンマンには、
ひとつ気になっていたことがある。
富士山である。
富士山は、
日本一きれいな山。
新幹線から見えれば、
「あっ、富士山だ!」
写真を撮る。
正月には、
初夢で見ると縁起がいい。
日本人に愛される山だ。
しかし、
忘れてはいけない。
富士山は火山である。
「富士山、今日もきれいですねぇ」
なんて言っているが、
山のほうは、
「いや、俺、火山なんだけど?」
と思っているかもしれない。
そこで東日本大震災の頃から、
俺は考えた。
もし、
富士山が噴火したらどうする?
噴煙。
火山灰。
空が灰色になる。
車も、
道路も、
家も、
火山灰だらけ。
「よし!」
と思って、
アラカンマン。
防災用品をそろえた。
水。
非常食。
ライト。
電池。
そして――。
ガスマスク。
……。
いや、
ちょっと待て。
俺はどこへ行くつもりなんだ(笑)。
【アラカンマン、防災装備が少し本気すぎる】
普通の人の防災リュック。
水。
非常食。
懐中電灯。
携帯ラジオ。
モバイルバッテリー。
いいね。
完璧だ。
ところが、
アラカンマンの防災用品を見た人が、
「これは何ですか?」
と聞いてくる。
俺は静かに答える。
「富士山対策だ」
「え?」
「噴煙対策だ」
……。
家族から、
ちょっと距離を置かれる。
しかし、
俺は本気だった。
富士山が噴火して、
火山灰が降って、
「マスクがない!」
となるよりいい。
備えあれば憂いなし。
……とはいえ、
ガスマスクを買っただけで、
富士山に勝てるわけでもない(笑)。
火山灰は細かい。
目にも入る。
呼吸器にも影響する。
だから本当に必要になれば、
状況に合った防じんマスクやゴーグルなど、
きちんとした対策が必要だ。
それでも俺は、
防災用品を見るたびに思う。
「ガスマスクまで持っている俺、ちょっと頑張りすぎじゃないか?」
と(笑)。
【結】防災とは、怖がることではない
災害の話をすると、
どうしても怖くなる。
地震。
洪水。
土砂災害。
津波。
火山。
考え始めたら、
「もう外に出ないほうがいいんじゃないか」
という話になる。
でも、
防災は、
怖がるためにするものじゃない。
「いざという時に、少しでも慌てないため」
にするものだと思う。
水はあるか?
非常食は古くなっていないか?
懐中電灯は点くか?
電池は大丈夫か?
そして、
避難するとき、
どこへ行くのか?
これだけでも、
たまには確認しておく。
アラカンマンも、
今日は久しぶりに、
防災用品を点検しようと思う。
非常食の賞味期限を見て、
「おおっ、これはもう食わなきゃいけない!」
となるかもしれない。
電池を確認して、
「電池が全部ないじゃないか!」
となるかもしれない。
そして、
リュックの奥から、
あのガスマスクを取り出す。
鏡の前で、
ちょっと装着してみる。
……。
「俺、何と戦うつもりだったんだ?」
🚨 今日のアラカンマンのひとこと
「災害は忘れた頃にやって来る。
だから俺は、忘れた頃に防災リュックを開ける。」
……。
それじゃダメだろ(笑)。
9月1日、防災の日。
阪神を忘れない。
東北を忘れない。
洪水も、
土砂災害も、
そして、
いつか起こるかもしれない富士山の噴火も、
「まさか」
で済ませない。
でも、
必要以上に怖がることもない。
水を用意する。
ライトを確認する。
避難場所を知っておく。
そしてアラカンマンは、
今日も一言。
「よし、防災点検だ!」
……と言いながら、
ガスマスクを装着してみる。
鏡を見る。
そこには、
防災意識が高いのか、
映画に出たいのか分からない、
還暦親父が立っていた。
アラカンマン、今日も備えは万全!
……たぶん(笑)。
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